理路雑然 /-3-
2014年03月29日(土)
特集記事
理路雑然
インフルエンザやノロウイルスの感染予防は手洗いが基本だそうだ。病原体が人体に入り込む「接触感染」の対策だ
▼ところで選挙が始まると候補者が次々に支援者と握手している。握手は「接触感染」そのものではないのだろうか。こちらも握手を求められた時、一瞬躊躇するが、手を引っ込めるのは失礼だと思いつつも疑問を持っていた。握手を求める側も自分が感染源となりウイルスを広めてしまうと考えないのだろうか。かといって握手するごとにアルコールで手を消毒するのもやりにくいことではある。医者や識者から公衆衛生と予防医学の観点から、握手をしないよう警告しないのも不思議だ。潔癖症でなくとも心配になる
▼日本には握手の習慣はなかった。握手は敵意がないこと、親愛の表現らしい。世間にいつ頃から広がったのか分からないが、人との距離感をもって接する方が安全に違いない。カップル同士が手をつなぎ頬寄せ合うのは、苦しむのも死ぬのも一緒だとの意思表明でこれは仕方ない、多分ね。
▼欧米要人とのは別にして、日本では他人との握手をやめてもいい。精神的にも疫学的にもそのほうがいい
▼フィストバンプ(ゲンコツとゲンコツを軽く突き合わせる仕草)やハイタッチ、サムズアップ(親指を立てるゼスチャー)、ピースサインは、細菌やウイルスの伝播率を減らすだろう。年配の人同士がやるには抵抗があるが将来は普通になるかも知れない。想像すると面白い。