理路雑然 /-13-
2014年08月09日(土)
特集記事
理路雑然
人口統計によると、5人に4人は戦後生まれになっているそうだ。終戦前に生まれたと言っても、当時の成人に限るとかなり少なく、成人男子は100人以下しか生き残っていない
▼世界の歴史を振り返ると、侵略や殺戮、略奪や人身売買など今の価値観では考えられないことがあった。我々はそのことを史実として知ったとしても、生まれてもいない時代の責任を問われれば困惑してしまう
▼昨今の中韓との問題においてもそうだ。蒙古(中国朝鮮連合軍)が日本へ攻めてきたとき略奪し大殺戮したことを、今中国や朝鮮に責任を問う人はいない。豊臣秀吉が朝鮮半島に侵略したことを責められても我々は答えようがない
▼親が亡くなったとき、その財産と負債を引き継ぐ相続というのがある。同様に戦前戦後と国も継承しているので、日本国民は負債を負うべきなのだろうか。戦後生まれの者同士が、生まれる前の事象について争うことが出来るのだろうか。よく分からない。先祖の恨みを晴らすのだと言われたほうがわかりやすいが、歴史は書き変えることは出来ない
▼今出来ることは、不幸な歴史を理解し教訓として、将来そのようなことがないように努めることだ。私たちの世代は歴史の反省にたち、侵略も戦争もしなかったし世界平和に務めてきた。様々な人権侵害や不条理の解消を進めてきた。他国の混乱や窮状への支援さえ引っ込み思案だったことは、逆に反省となっているが。