特集記事

理路雑然 /-17-

2014年10月04日(土)

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理路雑然

 長崎くんちの時期が来た。

 ―そんな事はないと言われそうだが、おみこしは2割の担ぎ手がしっかり担ぎ、6割は支えているだけ、残りの2割はぶら下がっている 

  パレートの法則というのがある。全体の数値はその一部の構成要素が決める。経済、社会現象、自然現象の説明に使われ、聞くとなるほどと納得する。全ての現象は平均的ではなく、ばらつきや片寄りがあり、実はその一部が全体に大きな影響を持っているという当然の話だ 

 店の売上の8割は客の2割による。売上の8割は全品目の2割で生み出している。売上の8割は、全従業員の2割で生み出している。所得税の8割は、課税対象者の2割が担っている。その2割に焦点を当て対応を考えることが効果的と経営コンサルタントは言う 

  ところが、蟻の世界でも働かないのがいて、それを取り除くと残りの中でまた同様に2:6:2の構成が出来るという。一番安定するバランスなのだろう。少数精鋭とかいって精鋭ばかりを集めると、いずれ2:6:2の構成になる。役に立たないと思われる6も2も、いなければバランスが保てない。それぞれ大切な役割を果たしていると言うことだ 

  世界の富の8割は世界の2割の富裕層が所有している。身に覚えはないだろうが、その2割に私たちも含まれている。その国内で上位2割に入り、もっとお金持ちになろうとすれば残りの8割はもっと貧しくなる。無理せず「たるんでるタール人」で行きましょうか。


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