特集記事

理路雑然 /-21-

2014年11月29日(土)

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理路雑然

 人は自分がわかる範囲でしか物事を理解できないと落語で聞いた。「1万円か100万円どちらか差し上げるがどっちがいい?」「100万円だ」・・・「じゃあ、1000億円と1兆円では?」「どっちでもいい、くれるなら」

   飛行機の窓から地上を見ながら電卓で遊んだ。計算間違いはご容赦。地球の直径はおよそ1万2800㌔と学校で教わった。わかる範囲にするため縮尺し、1㌔を1㍉とすると直径約13㍍の球になる。世界地図のように広げると赤道の長さは40㍍。相当でかい。日本の北海道から鹿児島間は2㍍の長さになる。富士山は4㍉弱盛り上がっただけ。世界最高峰エベレストさえ9㍉だ。山頂は酸素が薄いが、大気の層は10㌢から20㌢。いつもは見上げている雲はだいたい3㍉から16㍉くらいの付近。乗っている飛行機の高度は10㍉ちょっと。地面すれすれ低空飛行に感じる。地球の周りを小蠅より小さなホコリが飛び回っている感じだ。スペースシャトルや国際宇宙ステーションはさすがに40㌢くらいで活動している 

  そう考えると人の存在は細菌より小さそうだ。しかし肉眼で見えないほどでも活動は強烈だ。しかも加速している。宇宙から見た夜の真っ黒だった空を電気の光の乱反射で灰色にした。二酸化炭素やガスで大気の構成を変え、気温を上げ、資源を掘り尽くし、海を汚染した。もう逆戻りは出来ないが、地球と調和できるくらいにゆっくりとやっていきたい

   などと思っている内に、全長3㍉幅0・6㍉の飛行場に着陸した。


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