理路雑然 /-29-
2015年03月21日(土)
特集記事
理路雑然
統一選挙が近づいてきた。近年投票率が下がり、50%以下も多い。投票しても何も変わらない、候補者の選択肢がない、というのが棄権する人の決まり文句。分からないでもないが選挙は民主主義の基本。結果責任は有権者に返ってくる
外国の国政選挙データを調べるとアメリカ59%、イギリス66%、フランス55%と低い 学校では選挙は権利の行使と教わった。選挙「権」ならば行使しようとしまいと勝手となる。よほど争点がないと盛り上がらない
一方小国を中心に選挙は義務として、投票に行かなければ罰金・刑務所行きという国もある。義務投票制では当然投票率は高い
ところが義務ではないのに投票率が高いのが、北欧の国々。デンマーク、スウェーデン、ノルウェーは80%前後だ。北欧は福祉が充実しているが税率も高い。国民は税金の使われ方に敏感で、政治意識が高く、投票率も高い。税金率と投票率は正比例するのかも
行政サービスを増やせ、税金は安くしろというのは理屈に合わない。無駄をなくせばできるというのは詭弁 投票率は世代の違いもある。日本の前回の国政選挙では60歳代以上は70%以上なのに20歳代の投票率は30%台という低さ。自分中心で社会や政治に無関心なのが原因とか
有権者年齢の引き下げ議論が進んでいるが、今のままでは心もとない。学校教育が大切だが、その方針にもイデオロギー対立があり中立性は難しい。北欧諸国の学校での模擬選挙は、高い投票率の原因の一つだそうだ。