特集記事

理路雑然 /-32-

2015年05月02日(土)

特集記事

理路雑然

 「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」推薦書がユネスコへ提出された。6月にも世界遺産(文化遺産)に審議決定されそうだ。訪れる観光客に対し地元の期待は大きい   

観光立国を唱える日本だが外国からの訪問者が、昨年は前年比29%増の1340万人。テレビ番組の「和風総本家」や「YOUは何しに日本へ?」などを見ると、ビジネス、風景、古都、神社仏閣、温泉、家電目当てという分類に当てはまらない人たちが増えている。見て学んで体験し、日本を楽しんでいる   

秋葉原のコスプレやアニメ、マンガ、クールジャパンと言われる日本独自の文化が好評のようだ。いつの時代もマニアックな世界が面白い観光を作り出す。以前、夜ライトアップされた工場群を海から見学遊覧するツアーが流行った。確かに現代人が喜ぶ不思議な世界だ   

エコツーリズム、グリーンツーリズムなどに加え、ニューツーリズムとして「インフラ」ツーリズムをもっと売り出したい。古い建設遺産を巡ったり、近代橋と明媚な景色の組み合わせを楽しんだり、ダムや治山を学んだりと色々ある。埼玉県にある首都圏外郭放水路の地下空間を見た時は、地下神殿言われるスケールに圧倒された。タワーマンション群、放水路、トラス橋、ループ橋、斜張橋、防潮堤、浄水場、消波ブロック、スカイツリーと見所は山ほどある。その歴史や技術を絡めたツアーは興味深いと思うが如何?地域版の建設遺産を巡るツアーも新しい魅力が味わえ楽しそうだ。


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