特集記事

理路雑然 /-35-

2015年06月13日(土)

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理路雑然

 フランスの経済学者ピケティの著書「21世紀の資本」は5940円でぶ厚く、読み通し不可能。そこで解説本やTVの「白熱教室」で学習した。自分の言葉で考えるが信条の理路雑然に挑戦した 有名なr>g。この式はざっと言うと資本の運用で得る利益の方が、経済成長による利益より大きいという意味  

その利益分配は、資産の格差と所得格差と教育格差により一層拡大し続けている。また相続税や累進課税が弱まる傾向や、タックスヘイブン(租税回避地)への資本移動での税逃れ、高等教育費用も富裕層に有利なことで、格差は世代を超えて世襲化する。周りに極端な資産家や高額所得者はいないが、これまでも何となくそう思っていたことだ   

資本主義経済を先導するアメリカは、ヨーロッパ階級社会の極端な富の格差から逃れるために移住した人々が建国した。能力と努力と運によるアメリカンドリームは、地位と富を夢みるチャンスを保証し、広く世界に受け入れられた   

しかし時代を経るにつれて、アメリカの約1%の富裕層が富の25%を握る格差となり世界各国も同様の傾向だ。2011年には不満に思う市民による「私たちは99%だ」「ウォール街を占拠せよ」と大規模な抗議活動が起こった   

このままでは社会主義同様、資本主義経済が行き詰まる。世界で起きている暴動や紛争も広い意味でその現れだ   

さて、資産も所得も教育も努力もだめならどうする?今回はコラムの文字数制限があるので、いずれまた。


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