理路雑然 /-37-
2015年07月11日(土)
特集記事
理路雑然
孫が産まれてやっと気付いた。幼児は早い時期に嬉しくもないのに微笑を見せる
笑顔は国、人種、年の違いを越え、優しく穏やかになれる。なぜか 笑顔に対する反応は人の本能に組み込まれている。赤ん坊が笑顔を見せるのは、親の本能を呼び起こし、周りの大人から身を守るため。子育て中の親鳥は雛が餌を求めて開けたくちばしの中の赤や黄色い色を見ると、エサをやりたくなるそうだ。同じような条件反射を人は持っている
赤ん坊だけはでない。偉い人、怖い人、高齢者も若い女の子の笑顔に弱い。邪険にできず、ついつい優しく応じてしまう。国会議員やプロ野球監督への、ぶら下がり取材に若い女の子が多いのはそのため。笑顔の多い人は敵が少ない
表情によるコミュニケーションは動物が進化の過程で身につけた。もともと睨むや唸り声、吠える、牙を剥く、姿勢などからお互いに敵意があるなしを感じ取っていた。類人猿から人がどの時点で顔の表情という能力を得たのか知らない。言語能力の獲得より早かっただろう
表情による表現は、敵意、怒りの表現が先にあり、その逆の自己防衛や好意の笑顔、満足感、感情の発露としての笑いがある。笑いも進化する。人は発展の過程で複雑化し、表情を読まれないようにしたり、逆の表情をしたりと単純ではない
さて特に営業マンは笑顔が大切。作り笑いは直ぐに見破られる。立場を理解し、素直な気持ちで接することが相互理解につながる。いい笑顔は咲顔。