理路雑然 /-40-
2015年08月15日(土)
特集記事
理路雑然
パワースポットがブームだ。テレビで紹介されると多くの人が押し寄せる。京都の伏見稲荷などは有名。特に女性、外国人、若いカップルに、千本鳥居の朱色のトンネルは人気だ。鳥居を建てたい人は一番多いタイプで十七万円位
パワースポットとは世界各地に点在する特別な「場」のこと。癒しと回復のエネルギーを放出している。表現は違うが霊場とか聖地として昔から世界各地にあった。霊感の鋭い人はそこに大地の力を感じるらしい
波動の高い「気」は、恋愛成就・病気平癒・縁結び・五穀豊穣・商売繁盛に御利益があるとされる。参拝もせず記念写真に熱中する浮ついた観光感覚には非難があるらしい。しかし興味と理解が深まる機会と考えれば目くじらを立てることではないかも
長崎諏訪神社拝殿右横を上ったところに玉園稲荷神社がある。小学生の頃探検と称して友達と遊び回ったが、思い出せば不思議な怖さも感じ取っていた。子供の頃は霊感が強いのだ
お稲荷さんには狛犬の代わりに狐の像がある。口には玉や鎌、カギなどを咥えている。稲を刈る鎌、穀物倉庫のカギ。お稲荷さんはもともと五穀豊穣の神様。産業が農業から商業に移行するにつれ商売繁盛の神様になった。鳥居の奉納者の名前は時代を反映している。古びた鳥居には海難除けや豊漁の祈願だろうか漁船・水産会社が多くさびしい。ほろびしものはなつかしきかな(牧水)
パワーを求め、建設業がもっと数多く鳥居を立ててくれればいいのだが。