特集記事

理路雑然 /-57-

2016年04月16日(土)

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理路雑然

 英王室のウィリアム王子とキャサリン妃の第2子として生まれたシャーロット王女。どこかで聞いた名前だと思ったら、2014年NHK朝ドラ「マッサン」の主人公がシャーロット・ケイト・フォックスだった。また大分市高崎山のサルの赤ちゃんの名前もシャーロット。米国原子力潜水艦名はシャルロット。シャルロッテ、シャーロッテ、愛称はチャーリー。男だとあのホームズのシャーロック  

マリア、ジェームス、トーマスなど欧米の名前は似たものが多い。国によって読み方は違うが元は同じだ。千年以上前から同じ名前が繰りかえし使われてきた。王家の系図を見ると歴代同じ名が登場する。紛らわしい時は○○二世とか、立派な人もろくでなしも関係ない。語源はペルシャ語、ヘブライ語、ギリシャ語、ラテン語、英語など神話、聖職者や英雄の名であり歴史と宗教の色合いが濃い。日本でキリスト教の洗礼名に使われる、マイケル、ミッシェル、ヨハネ、パウロ、マリア、エリザベト、ミカエル、ペテロ、フランシスコなども多い。どうも我々とは名前に対する考えが根本的に違うようだ  

我が国では老舗の主人の名前を継ぐことはあるが普通は少ない。名前に流行があり、現在では、~兵衛、~左右衛門、~麻呂などはなくなった。親の名の漢字一字を使っても、名前は変化し続けている。同じ名前より違った方が判別できるから便利ではあるが  

名前の付け方を見ると、欧米は汚れも傷もあきらめも歴史のすべてを受け入れる奥深い文化だと感じ入る。


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