理路雑然 /-61-
2016年06月18日(土)
特集記事
理路雑然
建設企業の名前は、○○建設、○○組が多い。その他現在は、工業、土建、建築、電設、設備、通信、造園、興業など様々だ
もともと「組」という名は、西暦578年創業で世界最古の企業 金剛組が、「組」だったように古く由緒あるもの。大工や石工などが組んで作業に当たったところから来ている
ところが暴力団にも組が多い。明治以降博打を生業としてた博徒(清水の次郎長など)が、人足の口入れなどの関わりから土建業の「組」の看板を借りたからだ。その後本業化する者とヤクザ組織のままの者が分かれた。参考ながらテキヤ(縁日や盛り場で露店や興行を営む)は、~一家、~会が多い。つまり建設業の「組」の名は大きく二つの流れがある。昔は建設業はヤクザと深い関係があった所が多かった理由だ
明治政府は内務省に土木寮を置き、その流れが土木局、第二次大戦後は国土局、建設省(今は国土交通省)となった。そのころから「建設」が土木と建築を合わせた言葉として使われ出した。それまで多かった組から建設へと改名が相次いだ。組から建設への変更が進んだのは、イメージを損なうことを恐れたからだ。一説には、占領政策による財閥解体で大倉財閥の大倉土木は、社名を創設者大倉喜八郎の戒名から「大成」を取り、下の部分は英語「コンストラクション」の訳の「建設」を組み合わせた名としたことにあるそうだ。この名称変更については多くがならって、会社名に広がり、建設会社と呼ばれるようになったという。以上聞いた話。