理路雑然 /-76-
2017年02月04日(土)
特集記事
理路雑然
金沢であった全国建産連総会の懇親会で挨拶に立った谷本石川県知事の話を聞いて笑ってしまった。「政治は、反対があっても将来のためやらなくてはならないと決めたら鉄兜(てつかぶと)をかぶって突進しなければならない!」
北陸新幹線の金沢までの延伸は賛否両論があった。県の負担が大きいため、費用対時間効果論の反対だ。加えて、同時進行の大型船舶に対応できる金沢港の整備も馬鹿デカ釣り堀と批判されていた。どちらも完成を見た現在反対の声は消え去った。北陸の中心都市として金沢駅と街は整備され、想像を超える観光客の賑いと消費。港も大型観光船が数多く入港するようになった
長崎新幹線の新鳥栖からのフル規格化の機運が高まってきた。藤井聡氏(京大教授・内閣官房参与)は先の講演「スーパー新幹線が日本を救う」で、長崎新幹線は九州新幹線の枝線ではなく、新大阪から直通運転できるフル規格が重要と訴えた。それが地方創生、内需の拡大、東京圏一極集中緩和、災害対策としての国土強靱化となるとした。人の体で言うと、末端の血管を増やし血流を盛んにすることだ
東海道新幹線は通過県の負担はなく全額国費で作られた。現在の整備新幹線では各地が望むが、県の負担(複雑です)が大きいため滞る。佐賀県はフル規格の邪魔をしているわけでなく、地盤が軟弱でより多くの費用がかかり負担が大変なのだ。同様に全国の新幹線計画に様々な財源を求めないとことは進まない
ヘルメットをかぶって突進しなくてはならない。