理路雑然 /-85-
2017年06月03日(土)
特集記事
理路雑然
関東にいる友人が「東京防災」(東京都発行130円340P)という黄色い本を贈ってくれた。都民は特に首都直下型地震に怯えている。都民に無料で配られたこの本は、災害への備えといざ発生時に何をどうすべきかというガイドブック。「東京防災」だが全国どこでも、いろんな災害時に役に立つ。内容はきめ細かで避難方法、水、電気、水洗トイレがなくても何とかなると、ワイルドライフにも使える情報本だ。地域の特性を加えた各県版の付則を作れば良いと思うが 本の中にはミサイル攻撃を受けた時や核、テロ、生物兵器にも触れている。縁起でもないと、書くこと自体を嫌い避ける風潮がある。現実逃避の平和ボケだ。学校教育には非常事態の危機意識は取り入れて欲しい
日本の脅威はずっと自然災害中心だった。その対策は当然だが、物騒な世界情勢になり他の心配も増えた。国外に対しては自衛隊と米軍に頼るしかない。しかし国内の被害などはまた建設業の役割になるだろう 哲学者カントは戦争について書いている。「人間は邪悪である(善良でない)」「人間は放っておいたら戦争をする」「戦争をするのが当たり前、平和のほうが奇跡的」「平和状態は人間が作り出すもの」「戦争をすると損をする関係を作り出すこと」「法的な仕組み(ルール)が入って初めて平和と言える」 新自由主義、多国籍企業、グローバリズムは好きではないが、国の枠を超えて利害が交錯することで、戦争の抑止にもなるはずだった。しかし現実はそうなっていないのは残念だ。