理路雑然 /-99-
2018年01月13日(土)
特集記事
理路雑然
「百聞は一見にしかず」「百見は一考にしかず」「百考は一行にしかず」「百行は一果にしかず」。うまいことを言うものだと感心したが、元々は古代中国の漢詩に「百聞は一見にしかず」はあるが続きは後世の人が付け加えたものだそうだ
どれほど聞いても実際に見てみなければ分からない。ぼけっと見るだけで考えなければ無意味だ。考え尽くしても行動に移さなければ価値がない。行動しても成果がなければ意味がない。確かにテレビのグルメ番組も見てるだけではバカみたいだ。「百反省は酒一杯にしかず」(自作)。故事成語や名言・格言はなるほどと思うがすぐに忘れてしまう。「百読は一憶にしかず」(自作)
選挙のある度に思うが、候補者の政見公約・スローガンは、初めはなるほどと思っても、よく考えると実現不可能なことが多い。関連することがらと矛盾していたり、「そこだけ」批判は聞くに堪えない。きれい事や聞き慣れない横文字で欺されないようにしたい
そもそも、世の中困難が複雑に重なっている中、政治の役割は選挙民にとって耳障りなこと、苦痛や負担の理解を求め説得するものになるのが当然だ。そのことと政治の恩恵(行政サービス)はワンセットになる。いい話ばかりはない。にも拘わらず、負担は自分ではない誰かに求める意見は変だ。不思議なことに、様々の恩恵を受けている人がそのことに感謝しているという言葉を聞くことはまれで悲しい。不満ばかりが横行し、それを煽って票にしようとする政治はいい加減にしたい。