理路雑然 /-114-
2018年07月27日(金)
特集記事
理路雑然
個人情報の流失が問題になって久しい。個人情報を盗み、銀行口座から詐取するなどの犯罪ではなく、ここではもっと単純な話
以前から不思議に思っていたが、例えばネット画面でゴルフのクラブを見たりすると、その次の画面の中に、クラブに関する広告欄が表示される。どうしてそうなるのかというと、こちらのユーザー情報である名前やID(個人の識別のための番号や略称)が保存され勝手に流用されているのだ。なぜなら無差別に広告するより、それを前に見た人へ広告するのが効率的だからだ。その仕組みは実に巧妙。データは蓄積され分析される
さらにゴルフクラブを見た人はボールやシューズも買う可能性が高い。地区の情報と合わせゴルフ場やショップも広告される。また一度買うとその価格帯からこちらのふところ具合も読まれる。別ページの情報も合わせて、趣味、年齢層、食べ物の好み、家族構成、政治志向、健康状態、身長、知能、異性の好みなど多くの情報が集積される。またその集合体であるビッグデータをAI(人工知能)は学び判別する。我々はピッタシではなくても高い確率で秘密を握られてしまっている。一面便利ではあるが怖い話。広告の掲載主はその情報を買い勝手に利用している
これらのデータは別の目的でも売り買いされている。すでに大きな選挙では世論操作に利用され問題になっている。フェイク(嘘)ニュースはより巧みに効果的に流されている。気をつけよう。