理路雑然 /-123-
2018年12月08日(土)
特集記事
理路雑然
これから日本は多文化国家あるいは多民族国家への道を進むのか。それとも外国から来る人を取り込み融和する国になるのか
全産業で見るとすでに日本の就労者人口の約2%、128万人の外国人が就労している。これからも急増していく。いまや少子高齢化のなか必要不可欠な人材でもある
ちなみにアメリカ・イギリス、ドイツの外国人労働者の比率は18%、フランス12%と我が国とは桁が違う。それは活力でもあるが問題も生んでいる
外国人労働者は本来の国籍のまま、または帰国する人は別として、永住する人も多くなる。その人たちの子供や日本人との結婚による子供の多くは日本国籍をとる者も増える。顔つき、目の色、髪の色、生活習慣が違っても日本人の一員となっていく。移民や難民で欧米の国は犯罪や対立に悩んでいるが、下手をすると我が国でも同様の問題が起きる
日本で働き、納税することはいずれ参政権の問題も課題となるだろう。日本人と給与格差があれば、そのことが逆に日本人の所得を引き下げる要因になる。これは避けなければならない
人種の違いを感じるのは当然として、我々は理由のない差別、侮蔑や外国人恐怖症を乗り越えて融和することが出来るのだろうか
幸い我が国の外国人受け入れ問題は、政治的、計画的に進める時間的余地がある。目の前の人材不足に一時しのぎに対応せず、日本の国の伝統文化を守りながら進めて行かなければならない。政治や行政、社会的リーダーの責任は重い。