理路雑然 /-132-
2019年04月20日(土)
特集記事
理路雑然
敵は本能(本能寺)にあり
歴史に興味がある人は、まず「へぇ~」と、知って面白いことを楽しむ。そして現在に置き換えて知恵を学ぶ
人は食欲、性欲はじめ権力欲、金銭欲、独占欲、名誉欲、征服欲、愛情、嫉妬など常に同じような欲望に動かされてきた。不思議なほどこのことは変わらない。そのため、歴史の事象を知ることは、これから起きることを予測する事でもある。過去も今も同じような結果が起こる。法則性があり例外は極めて少ない
とはいえ人は単なる欲望だけで動いてはいない。少し利口になっている。道徳、理想、宗教も影響する。そしてこのことも歴史は教えてくれる
逆の見方も出来る。誰しも今の自分からは抜け出せない。同じ歴史の事柄も百年前の人が読み取ったことと、今の人が思うものは違う。いわば歴史はその時代の鏡でもある。どれほど自分が冷静で客観的と思っても、時代の空気を映している。平和、人道的、良心的、平等などは今の意識であって、過去のことはその時代の人しか分からない。過去の戦争や侵略や奴隷制度、不合理を簡単に批判できないのだ
そんな目で現代の日本や世界の姿を眺めると、なるほどと分かることが多い。アメリカのトランプ大統領の言動も底が割れている。身の回りのこと、人間関係も当てはまる。だから歴史は面白い
「未来は過去にある。明日は今日の次に来るのではなく、明日は昨日にある」「妻を憎んで人妻を憎まず」?これも歴史の本にあった。