理路雑然 /-141-
2019年09月21日(土)
特集記事
理路雑然
お隣の国とギクシャクしている。タクシーの運転手が「韓国の大統領の態度どう思います?」と話しかけてきた。政治的話題は珍しい。それほど我が国民感情を逆なでしているようだ。こちらもムキになれば同じレベルになるからねと偉そうに答えてしまったが
見方によっては、かの国民は異常なほど真面目な人が多いのだ。諸説あるが、儒教の教えが今も深く残り、過去の過ちであっても許すことはない恨みの文化。我々みたいに昔のことを忘れ、トラブルを水に流すことは誤りとされる。また親の言葉に従い親族縁者を大切にし引き立てる。我が国も昔はそうだったが、これも道徳で正しい道なのだ。恩返しができなければ軽蔑される。その結果これまでの大統領も政府高官もひいきが問題にされ失脚してきた
観察すると自尊心が強い。だから正しい道徳をもつ民族が野蛮な国の植民地になったことは耐えがたい屈辱なのだ。しかし過去は書き換えることは出来ない
学歴社会が我が国より徹底し、失敗すると永久に出世できない。皆が有名校を目指し、サムスンやヒュンダイなどの大企業に入ろうとする。もちろん全部が入れるわけはない。すると落第した人は逆に反大企業・反財閥となり厳しい目を向ける。経済格差、宗教、道徳、拝金主義、合理主義、法治主義の価値観が入り交じる不思議な階層社会
などと勝手な分析はしても、声高で冷静さを欠く発言には、逆に白けてしまうのが本音。こちらも反省する材料になる。