特集記事

理路雑然 /-144-

2019年11月07日(木)

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理路雑然

鶏の唐揚げがうまい店がある。ジューシーで歯ごたえも柔らかい。ビールと熱々の唐揚げでのラグビー観戦は盛り上がる  

以前から疑問に思っていたのだがこの鶏肉はどこから来ているのだろう。思いついたのは卵を産まなくなった鶏が回されてきているのかもと。老鶏は膨大な数量なるはずだ。捨てるわけはない  

そうではないと詳しい人から聞いた。産卵期を終えた鶏は食肉には適さないそうだ。痩せて脂っ気もないのだろう。卵肉兼用の種類もあるそうだが、食肉用の鶏と産卵鶏はもともと品種が違う。肉になる鶏(ブロイラー)は成長が早く費用対効果が良い。産卵鶏は成長は遅いが卵を産む期間は長い。要は人間様のご都合で生産性が追求されている  

それでは卵を産まなくなった鶏はどうなるのか。人間様の口には合わないがペットフードや飼料に混入されている。ハンバーグに入れることもある  

疑問がおきてきた。卵を産むということは産卵鶏は全部雌。雄はヒヨコの時点で全部殺処分される。では肉用鶏はどうなのか。こちらは雄雌どちらも育てられるが、わずか3ヶ月未満の若鶏で食用肉にされてしまう。だから食べている焼き鳥が雄か雌かはわからない。どちらも美味しい  

それに普通見る鶏卵は無精卵とかでヒヨコになることは絶対ない。それは別に作られている。つまり産卵用鶏は一生孵ることのない卵を日々産み続けているのだ  

話を聞いていたら鶏がかわいそうになってきた。おねえさん、ビールと唐揚げもう一皿お替わりね。


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