理路雑然 /-145-
2019年11月21日(木)
特集記事
理路雑然
全国建災防福岡大会で記念講演「脳とAIの未来」を聴いた。講師の池谷裕二氏はAIと脳について多くの著書がある。素人の理解なのでつたないがまとめてみた
そもそもAIの定義はなく普通は人工知能、専門的には機械学習という。人間の脳の働きをコンピュータで行うことで、特に情報の蓄積量は無限大、人間みたいに忘れることがない。さらに我々が知らないうちに集められたビッグデータによる分析と判断、予測はディープラーニング(深層学習)といい、あなたの夜飯まで正確に予想する。人は先入観や錯覚、五感にだまされるがコンピュータはだまされない。すでに人間はコンピュータに支配されている家畜という
将棋や碁、チェスの類いは一手を指した時点でコンピュータの勝ちらしい。面白くないなあ。我が国の仕事の半分以上は機械に代替可能、建設関係もi―Constructionで様変わりしつつある
しかし面白いことに人間の弱点は強みでもある。脳は機械が苦手とする直感力がある。好き嫌い、勘違いや思い込みとも言えるが、都合のいい組み立てと理屈に合わない判断ができる
要は情報量と論理判断に強いAIと、それ以外が強い人間の共同作業になる AIの世界は多くの犯罪や問題を引き起こしているが、それは機械のせいではなく悪用、目的利用する人間の責任だ。ビッグデータも都合いいように情報を与えれば、AIは簡単にだまされる。表裏一体なのだ。そんな見方でAIを考えるいい機会になった。