理路雑然 /-153-
2020年03月21日(土)
特集記事
理路雑然
新型コロナウイルス感染拡大が続き社会が萎縮している
ひんしゅくを買いそうだが、実はウイルスの姿は惚れ惚れするほど美しい。メディアの伝える映像は電子顕微鏡のものでありぼやけているが、以前科学雑誌で見た立体イラストの完成した形には感動した。普通の光学顕微鏡では見ることは出来ない程小さい。大腸菌や赤痢菌などの細菌はウイルスの100倍以上大きく、形もゾウリムシか線虫が多い。ウイルスは幾何学的な形状、直線と円弧で出来ている。そのデザイン性は創造性に満ち魅力的な風貌だ。SFに登場する宇宙船か何かに思える
ウイルスは生物なのか無生物なのかという議論は今もある。それは生物とは何かという定義が問題になる程不思議な存在だ。ある条件の下では結晶化する鉱物的な性質もある。ウイルスは自分だけでは増殖出来ない。いわば寄生虫のように生物の細胞にとりつくしかないらしい
人類を滅亡させるのは自然破壊、核戦争そしてウイルスと何かで読んだことがある。10年おきくらいに変容しながら流行するウイルスとの戦いを人類は続けてきた。その昔と違い今は世界に広がるスピードが加速している。医学の進歩と競争しているようだが敵はなかなか賢い
近年これまで知られていなかったタイプのウイルスも発見されている。ウイルスから細菌、細胞、生物に進化したのかその逆かという議論も興味深い。あくびと恐怖と噂とウイルスは伝染する。ゴーストバスターズ(幽霊退治隊)という映画があったが、ウイルスバスターズが待ち遠しい。