理路雑然 /-158-
2020年06月13日(土)
特集記事
理路雑然
5月28日、特別定額給付金(10万円)の申請書を投函してきた。コロナウイルスの感染防止のため制約を受けている家計への支援金だ
「本当に困窮している人がいる中で、そんな金いらない」と言ったら、高校時代の友人から諭された。「それは間違いだ。それを使って景気に役立てろ。もらってさっさと使え。そのための金だ」。言われてみればそうだと納得した。そうすることにした
とは言っても今は繁華街の飲食店やスナックに行くのも怖い。欲しくてたまらないものもない。国が緊急事態宣言を解除、緩和しつつあるが、人の心は、はいそうですかとはならない。こちらも間が抜けているが臆病なのだ。小料理屋やホテルのテイクアウトを買うことにした。少しは役に立つかも知れない
皆感じていることだろうが、新型コロナ騒ぎが収まっても(収まって欲しい)、全て以前のままに戻ることはない。「不要不急」は避け、自宅業務ができる仕事はそれが増え、「3密」を避ける人との関わりは常識になる。マスクばかりの集まり、WEB会議が増え、握手やハグ、大人数の立食パーティはなくなる。そんな新生活様式はメディアに色々載っている
しかし本心を言うとさみしい。文字活字で伝えることと直接表情を見ながらあれこれ会話することは違う。エネルギーを補充することと料理を楽しむことは違う。自販機で買って飲むアルコールと、味を愛でながらの酒は違う。ムダは楽しいし、関わる仕事を生活の糧にしている人も多い
歴史はある仕事が衰退するとき、必ず新しい分野が発展してきたことを教えてくれる。さてどんな仕事が生まれるのだろうか。