理路雑然 /-159-
2020年06月27日(土)
特集記事
理路雑然
「カラスの色は白だな」という話がある。そう問われた部下は、本心はカラスは黒いと思っていても、正面切って「カラスの色は白ではありません」となかなか言えない。雇われ人は辛いのだ
今の時代そのような優越的な立場を使った強要はパワハラと言われ、軽蔑され、訴えられることもある。昔は「はい、カラスの色は白です」と従うことは忠誠心の表現でもあり、処世術でもあった
しかし、上司と部下の関係は時代変化に合わせ大きく変わった。逆に言うと上司の判断と指示は、部下から人間評価されているとも言える。これはこれで大変だし、反省することも多い。上司も辛いのだ
夢判断によれば「白いカラス」は、意外なことが起きる予兆だそうだ。良いことも悪いこともある。また実際突然変異で白いカラスが生まれることがあるが、白いとなにか神々しい姿に見える。色は黒だが、日本神話に登場する三本足の八咫烏(やたがらす)は熊野本宮大社やサッカーJリーグのシンボルでもある
日頃気にすることはないが、色が黒く見えるのはなぜだろうか。若いとき「色彩学」を学んだことがある。光は無数の色が含まれている。物に当たると吸収される色と反射される色がある。赤く見えるときは、赤以外の色は吸収され赤だけが反射され、私たちの目に入るからだ。黒く見えるのは大部分の光が吸収されるからだ。もちろんいくつかの色が反射され混じり合うことが多い
刑事ドラマに出てくる「あいつはクロだ」は犯人のこと。なぜそう言うのか知っている人がいたら教えて欲しい。?