理路雑然 /-163-
2020年08月22日(土)
特集記事
理路雑然
夢は長屋のご隠居さんになることだ。ご推察通り好きな落語の影響
ご隠居さんのところへ熊さんが顔を出した。「なにか用事かい」「用事があるならこんなとこへ来やしない」。今で言う「不要不急」だ。ちなみにその逆は「必要火急」だとか
登場人物は八っつあん、馬鹿の与太郎、大家さん、人の良い甚兵衛さん、大店の若旦那、口うるさいおかみさん。実に楽しい。自慢話や世間の噂、失敗談、喧嘩の仲裁、茶屋の看板娘の評判などたわいない 会話での褒め言葉は、相手も良い気分になるし話も弾む。大人は憶えておく必要がある。思い付くだけでも、「なるほど」「まいったなあ!」「いいこと言いますね」「初耳です」「発想が豊かですね」「さすがお目が高い」「ずいぶんお詳しいですね」「見習いたいです」「元気が出ました」「お目にかかれて良かったです」「いい線ついてますね」「品がありますね」などなど山ほどある。嫌みにならないくらいに使うのが味噌。会話のリズムになる。使いすぎると反対に軽薄に思われるので注意 同じことを言うにも言葉は使いよう。「物も言いようで角が立つ」とは言葉の使い方で相手の気分を損ねてしまうこと
落語では随分乱暴な言葉が飛び交うが、これはお互い周知の間柄で平気だからだ。その荒々しい刺激を楽しんでいる。江戸弁、上方言葉というのもある
さて、ご隠居になって何やろうか・・・。ぼんやり日向ぼっこしたり、盆栽いじり、猫を抱いて、一句ひねって、お茶すすって・・・。似合わないからやめとくか。