特集記事

理路雑然 /-168-

2020年11月21日(土)

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理路雑然

今年の2月、バイオリンを聴きに行った。親しい人の自慢の姪っ子で、西川のばらさん。長崎市の旧香港上海銀行でのチャリティコンサートだ。彼女はバイオリンを5才から始め、桐朋女子音楽科卒、渡欧しウィーン音楽芸大、ヨーロッパ各地でのコンサートに多数出演。名高いコンクールに優秀な成績を上げた。世界各地で活躍ののち、今は福岡に戻り後進を指導されている  

日頃音楽はCD、FM、スマホで聴いているが、やはり生の音の迫力は違う。鳥肌が立つ。窪田さんのピアノも良かった。演奏は当然として、弦が弾け、鳴き、擦れ、楽器の輝き光、泣きが入る臨場感は、いくら高価なオーディオ装置でも及ばない   

クラシック音楽と言えば、日曜、朝飯時、ラジオ「音楽の泉」の皆川達夫さんが4月19日亡くなった。31年間司会を続けられ、その独特の声と語りが思い出される。その影響でバロック音楽に興味を持ち、今もスマホに山ほど曲を入れている   

新型コロナ感染対策でコンサートは三密を避け、中止や人数制限されている。今の有り様では致し方ないが、早い収束を願う。会社や会議、学校もネットの利用が増えてきた。しかし結局は人は対面の関わりが本当の姿。三密を避けるのは、いつか三密を取り戻すためと思うのはへそ曲がりではない。メールや活字で伝えることと会話は違う。カロリー補充と料理は違う。自販機の缶ビールと乾杯するグラスビールは違う   

さて、西川のばらコンサートの最後はやはり、サラサーテのツィゴイネルワイゼン。新コロが深刻になる前でよかったあ。


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