特集記事

理路雑然 /-173-

2021年02月06日(土)

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理路雑然

珍しい辞書を持っている。「擬音語・擬態語辞典」(講談社)だ。国語辞典や漢和辞典にはない言葉ばかり載っている  

実はこのコラムの原稿を書くとき、始めは文章メチャクチャで、書けない漢字はひらがな、話し言葉が入り乱れている。もちろんそのあと推敲でほとんどを削るが  

擬音語とはガタガタ・バリバリ、ピンポーンなど音を表す。擬態語とはがつがつ、きらきら、こってり、うじゃうじゃなど様子を表す言葉。普通の会話や小説の文章には多く使われる。伝えたいことを生き生きと表現することができる  

ただし真面目な文章やお役所言葉には向かない。公的な言葉は情緒・感情を避け具体性、客観性を重視する必要がある。だから面白くない  

擬音語・擬態語は使いすぎると軽々しくなるので控えめにした方がいい。「擬音語・擬態語辞典」は知らない言葉が沢山載っていて暇なとき読むと面白い。いつか使ってやろうと思ってしまう  

いいセリフも聞くと覚えおくと、使うチャンスがないかと楽しみだ。先日「足し算だけでなく引き算も大切だよ」とある人に言われたときは、なるほどと手帳に書き留めた。人はとかく何かをやろうとするときはプラス面だけに思いがいきがち。マイナスの面にも気を配れという意味だ  

逆もある。コロナ禍で気が滅入ることばかりの時、良い面がどこかないかと考えることは精神衛生上いいだろう  

この原稿書くのも結構ストレスがかかるが、ボケ防止に役立つかも知れないなどと思う。そんな心の余裕をいつも持ち続けたいものだ。


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