【年頭所感】
雲仙・普賢岳直轄砂防事業完了、管理へ移行 /雲仙復興事務所・田村毅所長
2021年01月04日(月)
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新年明けましておめでとうございます。
平成2年から始まった平成噴火により、雲仙・普賢岳の山腹には大量の火砕流堆積物が堆積し、下流地域における土石流被害のリスクが増大し、平成5年度から直轄砂防事業に着手し、水無川、中尾川、湯江川において砂防堰堤の整備等の土石流対策を進めてきました。
中尾川、湯江川については昨年度末に直轄砂防事業が完了し、整備した砂防設備は長崎県に移管しました。
水無川については昨年6月に一部区域を残して直轄砂防事業が完了しましたが、無人化施工による除石や溶岩ドームを含む流域の監視など高度な技術が必要なため、国による直轄砂防管理に移行しています。残りの区域の直轄砂防事業も今年度末には完了予定です。
設備の完成により平成5年頃に頻発していた大規模な土石流が発生しても、一般被害を防ぐ事ができます。
これからの直轄砂防管理では、砂防設備内堆積土砂の除石や、河床低下等の状況に応じた砂防設備の補修・修繕等を、無人化施工技術やCIM等も活用しながら実施していくことになります。
また、平成新山山頂には不安定な溶岩ドームが存在し、工事の安全確保のための監視を継続していきます。
直轄砂防事業は地域や関係機関の皆様のご協力やご尽力のおかげで完了します。
国土交通省としてはこれからも水無川の直轄砂防管理という形で島原半島の安全・安心な地域づくりに取り組んで参りますので、ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。