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【年頭所感】

県央地域の更なる発展に努力/県央振興局・山下三郎局長

2021年01月04日(月)

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人物

山下三郎県央振興局長

 新年明けましておめでとうございます。


 皆様におかれましては、新年を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。


 県央振興局が所管する諫早市・大村市を中心とする県央地域は、県内外を陸路と空路で結ぶ交通の要衝として重要な位置を占めています。さらに、令和4年秋に予定されている九州新幹線西九州ルートの開業は、更なる交通網の発展と駅周辺のまちづくりによる交流人口の拡大や地域経済の活性化に繋がるものと期待されています。


 このような中、県央振興局では、地域の道路交通体系の整備について引き続き重点的に推進してまいります。


 主な道路事業として、諫早市においては、島原半島地域との連携強化や交流促進を図る地域高規格道路「島原道路」の一部を構成する一般県道諫早外環状線の「諫早インター工区」及び「長野~栗面工区」の2工区合わせて約7㌔㍍の整備をはじめ、一般国道207号の「佐瀬工区」や「東長田拡幅」及び一般県道久山港線の整備などを進めております。このうち「諫早インター工区」は昨年3月に全線供用し、残る「長野~栗面工区」について、令和3年度中の供用を目指しているところです。また、「佐瀬工区」は本年3月までに工区完成を予定しています。大村市においては、新幹線新大村駅へのアクセス道路となる都市計画道路「池田沖田線(竹松工区)」1・97㌔㍍を来年3月の供用を目指して整備を進めております。いずれの事業も、地域間の交流促進や市街地の渋滞緩和に大きく貢献するものであり、早期の供用開始に向けて、地域の皆様のご理解とご協力を得ながら取り組んでまいります。


 また、昨年7月の梅雨前線豪雨により、住宅地や農地などに甚大な被害が発生した大村市の佐奈河内川と郡川については、本格的な災害復旧工事に早期に着手するとともに、諫早市江ノ浦川などの河川改修事業や、砂防・急傾斜地・地すべりの各種土砂災害防止対策事業に取り組んでまいります。  


 併せて、災害時の的確な避難につながるソフト対策として、県管理河川の水位情報の発信などの充実にも取り組み、県民の安全・安心な地域づくりに努めてまいります。


 一方、昨年からの新型コロナウイルス感染症は私たちの生活に様々な影響を与えており、建設業界においてもリモートワークやオンライン会議など新しい働き方が進んでいくものと考えます。県といたしましても、今後とも業務の効率化・分業化を図り、若者や女性にとっても働きやすい雇用の場の創出につなげていきたいと考えております。


 農業農村整備部門では、農業生産基盤の整備を積極的に推進しており、生産性の向上や規模拡大のための農地の流動化など、営農の効率化を図るために欠かせない「農地の整備」(諌早市正久寺地区、波佐見町駄野地区、西海市小迎地区など)や、「農道の整備」(川棚町川棚西部地区など)、農村地域の防災・減災力の向上を目指した「ため池の改修」(大村市赤似田地区など)や、「橋梁の耐震補強」(大村市大村レインボーロード)など、農業と農村地域の活性化や安全・安心な農村環境の実現に向け、関係市町や機関、関係団体と一体となって積極的かつ計画的に取り組んでまいります。


 林業部門では、森林の持つ公益的機能を持続的に発揮するための森林・里山の整備や、山地災害から住民を守る治山事業を進めており、昨年7月の梅雨前線豪雨で被災した箇所の早期復旧のための災害関連緊急治山工事を4箇所(大村市原町地区・中岳地区、諫早市善住寺地区、長与町大迫地区)実施しています。また、森林資源の有効活用や林業の活性化に欠かせない林業専用道等の路網整備についても、市町と連携し取り組んでまいります。


 さらに、本県の最重要課題である人口減少対策の一環として、管内の高校や経済団体等の関係機関と連携をとりながら、建設関連を含む県内企業と高校との意見交換会や、高校生を対象とした企業説明会を開催するなど、若者の地元定着に向けた取組みを進めているところであります。


 また、諫早湾干拓事業により形成された本明川下流域は、我が国有数の競技用ボート練習の適地であり、近年、日本ボート協会のナショナルチームをはじめ県内外の実業団や大学・高校生の合宿にも利用されております。今後も、貴重な地域資源の利活用を促進し、交流人口の拡大や、地域の活性化に取り組んでまいります。


 建設業は地域の発展に欠かせない重要な産業であり、県央地域の更なる発展のため、皆様とともに力を合わせ、職員一同、全力を挙げて取り組んでまいりますので、引き続きご協力をお願いいたします。


 結びに、本年が皆様にとって幸多き素晴らしい年となりますことを心から祈念し、新年のご挨拶といたします。


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