【年頭所感】
建設業は地域の「守り手」平準化で公共工事量確保を/一般社団法人長崎県建設業協会大村支部・富永政巳支部長
2021年01月04日(月)
特集記事
人物
新しい年を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
さて昨年は新型コロナウイルス禍に始まり終わりました。新型コロナ禍により世界中の社会、経済が大きな打撃を受けています。日本においても東京オリンピックの延期、また鉄道・航空業界等の大企業の大幅な赤字等、社会、経済に大きな影響が出ています。また長崎県においては、7月の集中豪雨、9月の台風9号、10号の襲来等の自然災害も発生しております。
新型コロナ禍の影響は建設業界では今のところ大きな影響は出ていませんが、全国的に見れば7・3%程度民間工事が落ち込み、その落ち込み部分を公共工事が補い、全体としては昨年比3・4%減になる見通しと言われています。今後コロナ禍が治まらず、長く続けば民間経済の落ち込みが大きくなり、建設業界にも大きな影響が出てくると思われます。
そこで公共事業による経済の下支えが必要になってくると思います。またここ数年日本は集中豪雨、台風の巨大化により大規模な河川の氾濫、土砂崩れ、風害による大規模停電等の災害が相次ぎ発生しています。国土強靭化の3年間で7兆円の予算が令和2年度で終了し、新たに5年間で15兆円の予算が計画されていますが、この事は国土強靭化に資するだけでなく、新型コロナ禍で落ち込んだ経済対策としても、時宜を得たものと思います。
また長崎県建設業協会は県、市と「大規模災害発生時における支援活動協定」を締結しています。大規模災害発生時には行政に協力して応急災害復旧に活動するようになっております。地域の『守り手』として、地元の建設業者の役割は大きくなってきており、地域の「安全、安心のために」活動しております。そのような活動をするためには、経営の安定が欠かせません。そのためには、私達一社、一社の自助努力が一番大事ですが、公共工事の中長期にわたる平準化した一定量の確保が重要になると思います。
今年も関係各位の皆様のご指導ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
結びに本年が皆様にとりまして、すばらしい年になります事をご祈念し新年のご挨拶といたします。