【年頭所感】
ガイドライン工法の活用を徹底し安全・安心なくらしに寄与/長崎県瓦工事業組合・吉川勝彦理事長
2021年01月04日(月)
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新春を迎えるに当たり一言ご挨拶を申し上げます。
昨年は新型コロナウイルスで始まり、豪雨や台風などの自然災害も猛威を振るうなど、大変な1年となりました。
県内の瓦業界に目を向けると、台風9号・10号の暴雨風で、建築後20年~30年経過した瓦屋根を中心に被害を受けたことから、その対応に追われています。さらに、技能者不足や高齢化により、対応が滞っているケースもあり、関係する皆様にご迷惑をかけている状況です。大変申し訳ございません。
瓦工事業組合として、若年層の入職促進による人材確保・充実に向け、週休二日の実現をはじめとする就労環境の改善に取り組んで行く所存です。関係する皆様にも、若者が魅力を感じる職場づくりの実現に向けた取り組みに対するご理解・ご協力をお願い致します。
瓦の台風対策としては、国土交通省の社会資本整備審議会が昨年7月、2019年に房総半島を襲った台風被害を踏まえて、瓦の適切な緊結確保の観点から、(一社)全日本瓦工事業連盟の『瓦屋根標準設計・施工ガイドライン』に基づく工法を建築基準法の告示基準に位置付け、新築時に義務付ける方向性が示されています。ガイドライン工法の安全性は、台風による被害が少ないこと、さらには熊本地震での被害がほとんど無かったことからも証明されています。瓦工事業組合としても、ガイドライン工法の有効性の周知とともに、同工法の活用を一層徹底し、県民の安全・安心なくらしの実現に屋根から貢献していきたいと考えています。
瓦は、日本の風景に欠かせない伝統的で優れた屋根材です。長崎県瓦工事業組合として、観光が重要な産業である長崎の良好な景観の維持・整備の面からも、瓦を通じて貢献できるよう技術・技能の研鑽に努めて参ります。