2019年県内企業完成工事高　前回比1.3％増の5377億 ／当社調べ（2019年3月22日現在）

　本紙では、２０１７年７月１日から１８年６月３０日までに決算期を迎えた県内建設企業の２カ年および３カ年の平均完成工事高についてまとめた。今回から解体工事業を加えた２９工種で集計。完成工事高合計金額は、前回集計分（２８工種）に比べ１・３％増となる５３７７億９０９６万円で２期連続の減少から増加に転じた。業者数については前回から４３者減の２４９８者となった。

 完工高合計金額の推移（グラフ）を見ると、減少傾向から１５年、１６年と２期連続で増加。１７年、１８年は再び減少となったものの、今回は１・３％の増加となった。対象業者数については減少傾向が続いている。

　完工高総額（総合の部）上位１０社を見ると、１～５位は昨年と同じ。トップは㈱谷川建設の１６３億６９４４万円で、２位が協和機電工業㈱の１０９億９１７８万円、３位に㈱上滝の１０６億８１４０万円。４位は㈱西海建設の１０１億２８４５万円、５位が㈱梅村組の６９億８４１４万円となった。

　６～１０位は、６位・㈱堀内組、７位・吉川建設㈱、８位・星野建設㈱、９位・宅島建設㈱、１０位・㈱森美工務店の順。１０位の㈱森美工務店は昨年より５つ順位を上げた。

　工種別に完工高合計額を見ると、主要５工種（土木一式、建築一式、管、電気、ほ装）では、土木、建築、管が増加し、そのほかの２工種は減少した。

　主要５工種以外では、２４工種中１３工種で増加。特に▽石（３１・０％増）▽電気通信（１５・９％増）▽タイル・レンガ・ブロック（１１・４％増）▽鋼構造物（１０・３％増）―は２桁の増加となった。建設業法改正で新設された「解体工事」は、今回から「とび・土工」と別に集計し、２８５社で６７億５９０３万だった。

　また、完成工事高の規模別に見た業者数は、「５０００万円未満」が最も多い９２８者で全体の３７・１％を占める。次いで「１億円以上５億円未満」の８３８者（構成率３３・１％）、「５０００万円以上１億円未満」の５１４者（同２０・６％）、「５億円以上」の２１８者（同９・９％）と続く。

　主観点については、前回と同じく２１項目で算定。ただ今回より評価項目のうち、「地域貢献活動評価項目」の一つである〝暴力団等排除への取り組み〟の加点要件を緩和。『不当要求防止責任者講習』を直前３年間に受講していれば５点加点している。