中央公園のリニューアル計画新たにアウトドア施設などを整備・佐世保市 /新社屋移転を記念して地元公民館に発電機を寄贈 ・㈱古川電機製作所
2020年01月28日(火)
特集記事
地域貢献
その他
◎優先交渉権者には「庭建」を代表とするグループを選定・佐世保市
佐世保市は昨年末、同市の名切地区にある中央公園をリニューアルする計画について、優先交渉権者に、同市内で造園業を営む「庭建」(田雑豪裕社長)を代表企業とするグループを選定した。
事業概要によると、街中でも気軽に自然に触れられる体験型公園や、全天候型室内アスレチック施設、芝生広場などが配置される予定。また、キャンプ施設も設けられ、キャンピングが気軽に体験できるような遊び場も整備される。
リニューアル整備は具体的に、中央公園のうち同市が“自然レクリエーションゾーン”と“交流・文化ゾーン”として整備を進めるエリアが対象。ゾーン内にある現在のスポーツ広場には、子供用のクライミングウォールや、トランポリンなどが人気の室内アスレチック・子供向け遊戯施設「メリッタキッズ」(佐賀県武雄市)が進出する。このほか、ステージや休憩スペースを設けた芝生広場、カフェやレストランも整備される予定。
また、自然レクリエーションゾーンには、車中泊ができるオートキャンプ場や、日帰りでアウトドアを楽しむことができる“デイキャンプ施設”なども整備される。さらに、親子でのツリーハウス作りなど、周辺の環境を活かした自然体験・遊びができる屋外遊び場や、特産品の購入や物づくり体験ができる販売店なども計画。両ゾーンの各所には駐車場も準備する。
同市によると、中央公園のリニューアルは、朝長則男市長がリーディングプロジェクトの一つとして進める名切地区の再整備の一環。PFIを導入して、公園施設の建設や、管理運営を民間事業者に委託する。
なお、公募には2グループが参加を表明していたものの、1グループが辞退、選定委員会で優先交渉権者を決めた。今後のスケジュールについては、3月議会に優先交渉権者との契約締結に関する議案を上程。可決となれば、2022年の4月のオープンに向けて整備が本格化する。
◎災害発生時の避難所に停電対応能力の強化を図る・㈱古川電機製作所
佐世保市内に本社を置く㈱古川電機製作所(佐世保市大和町/古川健代表取締役)は、本社の近くにある西大和町公民館に、災害時の非常用電源となる発電機とホワイトボードを寄贈した。
現在、㈱古川電機製作所は、佐世保市内を中心に、自動車電気装置部品の販売・修理、電気・電気通信・管・機械器具設置工事業、携帯電話販売(ドコモショップ広田店グループ)など、電気関連事業を幅広く行っている。
同社の設立は昭和8年(1933年)、東京都深川区(現江東区)。当時は主に自動車電機修理製作を生業としていた。その後、昭和23年(1948年)に佐世保市瀬戸越町に移転。今の前身となる㈲古川電機製作所を開設した。
昭和39年(1964年)には法人化も果たし、昭和47年(1972年)に現在の大和町内へ本社を移転した。本社を移転して48年目にあたる令和元年(2019年)は、奇しくも会社設立70周年の節目。記念事業として、同町内での本社移転計画に着手し、5月には無事に旧本社の向かい側に本社の新設移転の完成を見る。
これを記念して地元町内の公民館に“新築移転記念品”の発電機や、ホワイトボードなどを寄贈することを決めた。
昨年末に行われた贈呈式では、古川代表取締役が公民館に赴き、目録を小野茂館長に手渡した。
目録を受け取った小野館長は、「非常時の電源をどうにかしたいと困っていた。今回の寄贈は大変ありがたく思う。発電機を利用すれば、非常時でも1部屋分の電気やエアコンなどに必要な電気を賄うことができる」と、諸手を挙げて喜んだ。
西大和町公民館は、市指定の避難所ではないものの、老朽化に伴い2014年に総事業費約3000万円をかけて公新築。その後も天災発生時に備え、近隣住民が一時的に避難できる施設を目的に設備拡充などの機能強化を独自に図っていた。
しかし、高額備品の導入については予算上の制約もあり、なかなか体制整備が進まず、特に停電が発生した場合の電力確保面が大きな課題となっていた。
なお、今回寄贈品の詳細は次の通り。
◎寄贈品=ホンダ製発電機(ET4500)1基(三相4・5kVA/単相500VA連続運転可能時間約4・7h)、ホワイトボード1台(W1800㎜×H900㎜)。
古川代表取締役は、「月に1度の社屋周辺の清掃活動等を実施するなど、環境および地域社会との共生を目指した事業活動を継続して実施してきました。今後も引き続き地域社会への貢献活動に努めてまいります」とコメントを寄せた。