離島3地区で「土木の日」
災害対応の感謝状贈呈は初の試み /優秀工事機関長表彰も同時に実施 /対馬「土木の日」
2020年01月28日(火)
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対馬では(一社)長崎県建設業協会対馬支部、対馬建設業協同組合青年部、対馬市、長崎県対馬振興局が主催し、清水ヶ丘グラウンドおよび、厳原体育館を会場に「土木の日in対馬 2019」が開催された。
屋外会場の清水ヶ丘グラウンドでは、目玉企画の「マグロの解体ショー」をはじめ、毎年子どもたちの絶大な人気を誇る「対州馬の騎乗体験」や、「鉄腕ダンプ」、「土木のおしごと○×クイズ」、各種建設機械の試乗会のほか、出店やフリーマーケットなども開かれ、1日中歓声が途切れることはなかった。
また、屋内会場の厳原体育館では、土木事業の広報や絵画コンクール作品などの展示会、ビンゴゲームや測量機器を使ったゲームなどが行われ、こちらも小さな子どもや親子連れを楽しませていた。
―また例年、対馬振興局本館で開催されていた『令和元年度優秀工事機関長表彰式』は、今回は台風の影響により「土木の日」に開催された。これは対馬振興局でも初めての試み。この日は、優秀工事4社と、若手建設技術者が1名、さらに豪雨災害対応の感謝状が(一社)長崎県建設業協会対馬支部を代表して眞崎龍介支部長に手渡された。
会場となった厳原体育館では、「土木の日」に集まった一般来場者を前に、それぞれ代表者に表彰状、工事担当者に記念品が授与され、会場からは盛大な拍手が送られた。
あいさつに立った松尾誠司局長は、「今回の表彰は、平成30年度に完成した115件の工事のうち、他の模範となる工事4件、若手建設技術者1名を表彰させていただいた。いずれの工事も当該表彰にふさわしく、優れた工事に加え、施工過程においては厳しい現場条件に加え、周辺住民や自然環境への配慮などの課題に対して、経験に裏打ちされた知恵と工夫や、卓越した技術力によって克服し、工事を成し遂げられたことに深く敬意を表したい」と、まずは労いの言葉を寄せた。
続いて、「対馬では、50年に一度という、豪雨などによる被害に度々見舞われたが、各建設業者の皆様が、迅速かつ的確な支援活動にご尽力頂いた。今回はその功績に対し、深く感謝の意を表するために(一社)長崎県建設業協会対馬支部に対し感謝状を贈らせて頂いた」と、新たな制度を設けたことを報告。
さらに、韓国人観光客の激減についても触れ、「島内の観光産業はこれまでにない危機的な状況に陥っている。この影響は、観光産業のみならず、長引けばこれまであった建設投資の落ち込み、飲食店や宿泊施設の売り上げの減少など、島民生活への大きな影響を与えかねない。対馬市を含む関係団体との連携を図りつつ、国内観光客の誘客を図るとともに“対馬観光の再生”に向けたビジョンの策定を急ぎたい」と、早急に窮状を逸する必要性を改めて表した。
結びに、「先行きが不透明と言われている中、この難局を乗り切るために島民の皆さんの心を一つにして取り組んでいくことが必要。県としても国内外の観光客に喜ばれる、何度も足を運んでいただけるような観光基盤の整備を改めて進めていきたい。今回、受賞された皆様はじめ、建設事業者の方々が島民の安心・安全に率先して取り組んで頂くとともに、優れた工事を心がけて頂くことが、対馬全体の魅力の向上と、地域の活力の維持に繋がっていくものと信じている」と、期待を寄せた。
―なお、今回の受賞者(▽工事名=①施工業者名(代表者名)②監理(主任)技術者名③推薦基準―の順)。敬称略。
【優秀工事 局長表彰】
▽主要地方道厳原豆酘美津島線道路改良工事(補強土壁工)=①㈱大川建設工業(眞崎龍介)②大島成治③地域貢献
▽主要地方道厳原豆酘美津島線道路改良工事(法面工4工区)=①㈱昭大建設(糸瀬三代喜)②石山徹矢③出来ばえ
▽主要地方道厳原豆酘美津島線道路改良工事(切土工)=①㈱東邦(桐谷孝芳)②比田勝祐希③地域貢献
▽舟志地区復旧治山工事当工事=①㈱榮建設(木村一彦)②日高伸一③創意工夫
【若手建設技術者】
▽一般国道382号道路改良工事(1工区)=①㈱ハラダ(原田繁盛)②原田暢弥
【災害対応に関する感謝状】
▽(一社)長崎県建設業協会対馬支部