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『人々の命と生活を守る欠かせない役割を自覚』 /長崎県建設業協会・谷村隆三会長

2022年01月04日(火)

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人物

 

 新年のご挨拶を申し上げます。
 2年にわたる新型コロナ感染が社会に与えた影響は今もなお続いています。そんな中で昨年行われた東京オリンピック、大谷翔平選手の活躍は私たちを元気づけてくれました。


 さて、自然災害、特に大雨による水害は毎年のように発生しています。我が県においても、昨年7月、8月と土砂崩壊や河川氾濫による被害が発生しました。このことは我が国の地理的要件だけでなく、地球規模の気象変動、温暖化が原因と言われています。大気中の二酸化炭素などの温暖化ガス増加が関わっていると、国連気候変動枠組み条約に基づき世界の国々がその対策に努めています。


 これ以上自然環境破壊が進まないよう、社会のあり方や経済活動も持続可能性が大切な価値基準になります。我が建設業においてもその具体的な取り組みが強く求められるでしょう。


 現在進められている「防災・減災・国土強靱化予算」の着実な実施は、天候被害の予防であり対処療法ですが、それを形にする私たちの役割は大きいと言えます。


 同時にそれを担う人の問題も重要です。当会は「2020→2024年 新3K実現へ前進!実践宣言」を掲げました。「働き方改革」の達成に向け、給与水準引き上げや長時間労働縮減、週休2日や福利厚生の充実などの実践に努めています。これからの3年、建設人材の確保のため雇用・就業環境の改善が達成されていく必要があります。


 限られた人員で効率的に仕事を進める「生産性」を高め、同時に可能にするため、利潤を高める環境や入札契約の問題への取り組みも欠かせません。


 コロナ禍でリモートワークなど働き方が急速に変容しています。デジタル化や新技術を利用した施工や、受発注者の遠隔情報共有が加速しています。この変化はコロナ禍が落ち着けば昔に戻るものではありません。


 私たち建設業は災害の緊急対応や復旧、事前防災に従事する、人々の命と生活を守る欠かせない役割を担っていることを自覚したいと思います。今は時代変化へのチャンスの時です。
 皆様の新年のご多幸をお祈りします。


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