『新たな課題への対処とSociety5・0実現へ』/長崎県県北振興局長 木山勝己
2022年01月04日(火)
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新年明けましておめでとうございます。皆様には、健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。また、公共事業はもとより、県北振興局の各種事業の推進に特段のご理解、ご協力を賜りますとともに、令和3年8月豪雨災害、9月の台風災害の際にも、迅速な応急対応や早期の復旧工事に努めていただくなど、災害支援にご協力いただいていますことに重ねて御礼申し上げます。
県では、昨年春から新たな総合計画をスタートさせ、キャッチフレーズ「つながり、ささえ、つくろう長崎」のもと、県民の皆様と一緒に長崎の未来を創っていきたいと考えています。社会や時代の動きを踏まえ、人口減少や少子高齢化対策に引き続き取り組むとともに、新型コロナウィルス感染症の影響など新たな課題にも対処しながら、Society5・0の実現など先端技術の進展や、SDGsの推進、AI・IoT・ロボット関連など、新たな基幹産業の創出に地域の皆様と思いを一つにして、地域の活性化につながる施策に取り組んでまいりたいと考えております。
特定複合観光施設(IR)区域の整備につきましては、4月期限の区域認定申請に向け、設置運営事業予定者とともに準備を進めております。今後とも県民の皆様のご意見を伺いながら、関係者の皆様と一層の連携を図り、九州・長崎IRの実現に全力を注いでまいります。
IR誘致に伴う周辺道路の整備につきましては、施設開業に間に合うように、県道ハウステンボス線や南風崎停車場指方線の測量設計を進めております。また、ハウステンボスから近い佐世保港浦頭地区では、観光周遊による交通量の増加対策として、一般国道202号(浦頭工区)の改良事業を推進し、地域の基盤となる社会資本の整備を進めてまいります。
西九州自動車道の整備につきましては、国土交通省により「松浦佐々道路」の整備、NEXCOにより佐々IC~佐世保大塔IC間の4車線化事業が進められております。「松浦佐々道路」については、関係市町と協力して県北振興局内に西九州道推進室を設置し、積極的に用地取得を進めており、今後、より一層の進捗が図られるものと期待しております。また、4車線化事業については、佐世保中央IC~佐世保みなとIC間において令和3年9月より高架橋及び高架橋下の県道の大規模な夜間通行止めを伴う高架橋の拡幅工事が始まっております。県としましても、1日でも早い完成を目指し、安全で円滑に工事が進むよう関係機関と協力してまいります。
この西九州自動車道の整備につきましては、アクセス道路の整備など、地域の利便性、快適性、安全性を高めるための道路整備も実施しており、地域間交流の促進や企業誘致など、地域経済の活性化に大いに寄与するものです。
また、近年多発している集中豪雨や台風などの自然災害から人命財産を守るために、日野川、早岐川などの河川改修事業や牧の地地区、高野地区の地すべり対策事業、国道204号などでの道路災害防除事業等のハード対策を進めるとともに、ソフト対策として土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等の指定を進め、「安全・安心なまちづくり」のために、しっかりと取り組んでまいります。
このほか、海上輸送の拠点、水産業の基地となる港湾・漁港につきましては、利用者の利便性向上、安全確保、水産業従事者の就労環境改善のため、松島港、宇久・小値賀両島の漁港、舘浦漁港などにおいて、防波堤の改良や浮桟橋の整備、老朽施設の更新、岸壁の耐震化などを推進するとともに、併せて昨年の台風で被災した宮ノ浦漁港などの施設の早期復旧にも努めてまいります。
建設産業は地域経済を支え、雇用を創出し、社会資本の整備を担う重要な産業であります。さらには災害時には「地域の守り手」として大なる役割を担っています。今後とも建設産業に携わる皆様とともに、県北地域の更なる活性化、安全・安心の確保のために、職員一同、全力で取り組んでまいりますので、引き続きご協力を賜りますようお願い申し上げます。
最後になりましたが、皆様の今後益々のご発展とご健勝を心からお祈り申し上げます。