理路雑然―193―
2022年03月19日(土)
特集記事
理路雑然
おじいさんとおばあさんを作ったのはだ~れだ?▼孫の通う保育園のホームページの謎々にあった。「ひいおじいさんとひいおばあさん」という答えは間違いではないが、答えとしては面白くない。正解は「孫」。これならなるほどとなる。孫が生まれなければ、おじいさんやおばあさんという存在はない。どうやらポーランドの謎々らしい▼我が初孫が生まれ、話し始めたとき娘夫婦は、「じいじ」「ばあば」などと教えていた。それに抵抗して、「おじいさま」と呼ぶよう繰り返し教え込んだ。回りは呆れていたが、努力が実り小学生になった今も「おじいちゃま」と呼んでくれる。嬉しいもんだ。なお「ばあば」の方は「おばあちゃん」になっている▼「じいじ」と「おじいさま」とどこが違うのかと言われそうだが、敬語が入っているかどうかが違う。これは大切なことだ。おじいさまも孫に恥ずかしいことはできなくなる▼2020年、国内に産まれた赤ちゃんは、推計で約85万人、前年に比べ2・5万人減った。統計の残る1899年以降で最少を更新、少子化の問題は何年も改善できないまま。出生が死亡を下回る自然減も進み、日本の人口がどんどん減っている▼解決策は見つからない。もしもあったとしても結果が出るのは20年くらい先のことになる▼世界の人口は現在70億。増え続け100億になると言われていたが、今は疑問視されている。所得水準が上がるにつれ、子供の教育や生活にかける費用とのバランスで子供の数は増えない。人口の増える要因は長生きが増え自然減が少なくなくなったからという。