特集記事

理路雑然―206―

2022年10月01日(土)

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理路雑然

 感染予防マスクで口まわりが隠れるのをいいことに、顎ひげを剃るのをサボっていたらむさ苦しくなっていた。今は専用バリカンを買ってきて3ミリに切り揃えている▼中東地域の男性は皆さんは立派なひげをたくわえている。ひげの文化がある。日本の自衛隊が派遣されたときひげがないと、一人前の男として扱われなかったそうだ。我が国でも武士の絵はひげ面が多い。また明治期に活躍した英雄や偉い人の多くがひげを整え偉そうにしている▼日頃テレビで探偵シャーロックホームズやポアロのミステリーをよく見るが、登場人物の多くはひげづらだ。手入れされたひげは上流階級や軍人、無精ひげは下層階級と分かる。殺人現場の古い屋敷の壁にある肖像画もひげを付けているものが多い。権威の象徴であり、軍人はひげがあると強そうに見える▼日本人のおおかたはひげが薄いので、時代によっては見劣りすると付けひげも用いられた▼口ひげや体毛は男性ホルモン、髪の毛は女性ホルモンが影響しているとか。別の学説では遺伝的要素の方が大きいともきく。生物進化学的にはひげが濃いと精力的に見え女性にモテて、子孫を増やす可能性が高いのだそうだ▼ひげははやりすたりがあり、近年は世界的に広まっている。日本でもイケメンの芸能人や若者によく見られる。かっこよさや強がりが狙いで、サッカーの有名選手の真似が始まりという説がある。もちろんひげを生やしてもドリブルが上手くなるわけではない▼わが方はもともとひげが薄くさらに白髪なので伸ばすとみすぼらしくなる。いやはや、早くコロナ感染が静まりマスクが取れて、さっぱりひげを剃りたいものだ。


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