ジャニーズと僕／本橋信宏

　ひとりの女性が、何かを訴えていた。2023年5月14日。地上波のすべての局が、いっせいにこの女性の訴えかける言葉を電波に乗せ始めた。

　カメラに正対し神妙に語る内容は、彼女の叔父と少年たちとのそれまで表に出てこなかったある秘密についてだった。過去に少年たちになされた性加害については、裁判にもなったが、それでも報じるメディアはほとんどなかった。それが2023年になって、被害者の元少年たちの肉声をテレビ各局が報道し出したのだ。この件に関する最初の訴えは、35年前の北公次著『光ＧＥＮＪＩへ』が発端だった。長年にわたりタブー扱いされてきたジャニー喜多川性加害問題の舞台裏を明かすことは、『光ＧＥＮＪＩへ』の覆面作家だった私に負わされた責務だろう。果たしてそこには何が書いてあったのか、またいったい何が書かれないまま残されたのか。下ろしたはずの幕をもう一度上げる思いで、私はそれらを明らかにしていこうと思う。

本橋信宏／イースト・プレス

1,650円（税込）

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「全裸監督」の原作者でもある本橋信宏が、戦後最大の芸能界の闇を暴く！