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―県2024年度入札参加者1767社を対象に集計―「100億以上」企業、変わらず4社

2024年04月19日(金)

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完成工事高総額及び業者数の推移

【グラフ②】完成工事高5億円以上の合計金額と業者数の推移

【表①】完工高の規模別業者数

 本紙では、長崎県の入札参加資格者を対象とする「平均完成工事高」をまとめた。2022年7月1日から23年6月30日までに決算期を迎えた県内建設企業の平均完成工事高(2カ年または3カ年平均)を業種別に集計。調査対象となる1767社の完工高合計は5405億6836万円だった。「100億円以上」の企業は前回と変わらず4者で、トップは13期連続で㈱谷川建設となった。

 調査対象は、長崎県に入札参加申請している県内企業となり、対象業者数は前回より435社減の1767社と大幅に減少。これまで、経営事項審査と一括して対面で行うことができた県への入札参加資格申請が、今回から電子申請システムにより、経審とは別で行う形に変更したことが大幅減の要因の一つとして考えられる。


 工種別で見ると、対象業者数が少ない熱絶縁など3工種を除く26工種で減少。特に「建築」や「建具」、「内装仕上げ」などの減少が大きかった。


 一方、対象業者数は減っているものの完工高合計は増えている工種もあった。具体的には「土木」や「電気」「ほ装」のほか、「水道施設」や「しゅんせつ」などが増加している。


5億以上の企業が6期ぶりに減少


 対象業者数を完工高の規模別に見ると、「100億円以上」が前年と同数、「50~100億円」が1社増となったものの、「10~50億円」が2社減、「5~10億円」が4社減、「1~5億」が87社減、「1億円未満」が343社減。完工高規模が小さくなるほど減少幅が大きくなっている(表①)


 平均完成工事高「5億円以上」を見ると、234社で総額3430億2417万円。前回から5社減少し、総額も約13億減となった。


 完工高5億円以上の企業数は、2006年に300社を割って以来、徐々に減少し続け、14年には200社も割り込んだ。それ以降は200社台をキープしながら徐々に増加していたが、今回234社で6期ぶりに減少に転じた(グラフ②)


㈱谷川建設が13期連続トップ


 「100億円以上」の企業は前回集計分と変わらず㈱谷川建設、㈱西海建設、協和機電工業㈱、㈱上滝の4社で、4年連続の同順位となっている。


 上位10社を見ると、1位は㈱谷川建設(長崎市)の188億3415万円で13期連続トップ。2位が㈱西海建設(長崎市)で158億7035万円、3位が協和機電工業㈱(長崎市)で139億2280万円、4位に㈱上滝(長崎市)で100億5873万円。5位に㈱梅村組(佐世保市)で60億3046万円だった。


 6~10位は、6位・吉川建設㈱(諫早市)、7位・宅島建設㈱(雲仙市)、8位・大石建設㈱(佐世保市)、9位・星野建設㈱(島原市)、10位・㈱森美工務店(長崎市)。9位の星野建設が前回集計分より二つ順位を上げトップ10にランクインした。50位内を見ると、32位の福丸建設㈱(佐世保市)や42位の㈱萩原組(五島市)などが大きく順位を上げた。


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