五葉のまつり/今村翔吾
2025年02月12日(水)
オックス書棚
その他
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戦だけが闘いの場じゃない。命と矜持を賭けた任務への挑戦が今、始まる。北野大茶会、刀狩り、太閤検地、瓜畑遊び、そして醍醐の花見。豊臣秀吉が仕掛けた大事業を縁の下で支え、尊厳と嫉妬のまなざしを浴びながら五奉行と呼ばれるようになった男たち石田三成、増田長盛、浅野長政、長束正家、前田玄以。ぶつかることも多いが互いの才は認め、千利休、伊達政宗、徳川家康ら敵対勢力の横槍をはねのけ、力を合わせて難事に立ち向かう。
五奉行の仕事といえば主君である秀吉の「よきにはからえ!」の号令による無理難題を計画実行して確認をしていく、今でいえば官僚的役割なのだろう。戦が始まれば兵糧の手配をおこない、戦国から太平の世のために検地や刀狩りをおこなう。「八本目の槍」が賤ケ岳七本槍の武に対し、本作は五奉行の文であり、前作は他者からみた三成で今回は三成視点である。作者は石田三成は3作書くと明言していて本作は2作目となる。
『五葉のまつり』 2,300円(税別)
今村翔吾 /新潮社
CHECK!
新しい石田三成像を打ち立てた『八本目の槍』の感動をふたたび!